中古車バイヤーとして活躍するなら古物商許可が必要です。それに加え、取得しているとビジネスの幅が広がる資格があります。今回はその中から中古車査定士についてご紹介します。
中古車査定士とは
一般財団法人日本自動車査定協会が実施する試験に合格した者のみに与えられる資格です。
中古車査定士の主な仕事は、中古車の買取や下取り価格の判断です。車の走行距離や使用年数をはじめ、年式・車の状態(傷の有無・エンジンルーム・シートの汚れなど)を正確に把握する能力が必要とされます。
資格の種類は、大きく分けて小型査定士と大型査定士の2つ。小型査定士が査定できるのは、乗用車や商用車、最大積載量4トン未満の貨物車に限られます。一方大型査定士は、小型査定士が査定可能な車両以上の大型貨物車・バスといった査定も行える資格です。昨今では車を数年で乗り換える人も多いため、需要が高まっています。
中古車査定士の受験資格・試験日について
小型査定士・大型査定士に共通する受験条件は「自動車販売・整備の実務経験が半年以上」「20歳以上」「財団法人主催の研修を修了した者」でなければなりません。この条件に加え、小型査定士は普通免許以上の所有が必要です。大型査定士は大型第一種運転免許保有者であることが求められます。
試験は6月・12月の年2回実施されています。6月中旬頃の試験の申請受付期間は4月上旬から下旬にかけて、12月中旬頃の試験は9月上旬から10月中旬なので、受験を希望する方は忘れずに申請しましょう。
試験は学科・技能の2種類で、どちらも合格しないと資格は取得できません。資格の有効期限は小型査定士・大型査定士ともに3年間です。更新するには「査定業務を行う店舗に属していること」「技能向上研修会を受講すること」が条件です。更新を行わなければ資格は消滅します。
中古車査定士の合格率は8~9割のため、難易度はさほど高くありません。ただし、車の知識を兼ね備えるプロが受験するため、受験者全体のスキルが高いと言われています。
中古車査定士を取得するメリット
中古車査定士は民間資格なので、資格がなくても車の査定はできます。ですが、専門的な知識と技術が長けている証になるので、資格を有する者の査定は安心できるという声が多くあがっています。査定をする際は、車の外観・車内・下回りやエンジンルームもくまなく確認するので、自身が車を買い付ける場合に、良質な車を見極めるスキルが習得できるでしょう。資格を取得し、中古車販売会社やディーラー、レンタル会社で働いたうえで車の知識を身につけるのも一つの手です。