2021年に発生したトヨタ系列販売店による不正車検問題。調査してみると全国の自動車販売店で同様の事案が発生していることがわかり、行政処分や従業員の書類送検にまで発展しました。
今回は明るみに出た事件でしたが、自動車業界にはこのような不正を行う業者が今も存在します。
中古車を購入するうえで、だまされたりしないように、注意したい不正事例について御消化します。
中古車の偽装や改ざんの現状
中古車のメーターや修理歴の偽装、改ざんは以前より減っています。走行メーター管理システムによって走行距離がチェックされ、修理歴の偽装や改ざんに罰則が定められているからです。
一度でもメーターの改ざんや修理歴を偽装してしまうと信用をなくしてしまうため、改ざんや偽装は減少しています。
偽装や改ざんの手口
偽装や改ざんが減っているとはいっても、手口が巧妙化しているといわれています。巧妙化しているため、なかなか発見できず、後々トラブルに発展することも。
例えば走行距離を改ざんした中古車は、メーターが少なくても多く走っている場合があるので、その分エンジンが古くなっています。
突然、故障しやすくなるため余計な出費が発生してしまうかもしれません。
売却時、改ざんされた中古車として査定された場合、査定額が下がるどころか買い手が見つからない恐れもあり、車を手放すのに苦労します。
また、事故車だけではなく水没車を隠して販売するケースも見られます。
水害の多い昨今、シートまで水をかぶった車をキレイにクリーニングして再販する業者が後を絶ちません。
水没車は修理すれば乗れるようになりますが、ボディや電気系統に大きなダメージを受けているため、特に注意したいところです。
中古車の偽装や改ざんを見抜く方法
中古車の偽装や改ざんを見抜くにはいくつかの方法が存在します
タイミングベルトのステッカーを確認する
中古車の偽装や改ざんを見抜く方法としてタイミングベルトのステッカーを確認する方法が挙げられます。
タイミングベルトの交換タイミングは10万kmで交換が目安なので、タイミングベルトが交換されていれば10万km以上走行している可能性が高くなります。
タイミングベルト交換時に交換ステッカーが貼られるので、記載されている走行距離よりメーターの走行距離が短ければメーターの改ざんが行われた判断できるわけです。
自分で走行距離データの照会を依頼する
日本自動車査定協会や日本ネットオークション協議会などに車を持ち込み、照会依頼を申し込めば正しい走行距離を知ることができます。
有料ですが、整備手帳や契約書で走行距離の確認ができない場合、これらの機関で調べるようにしましょう。