そもそも事故車とはどのような車でしょうか？事故にあった車と想像しがちですが、車業界では修復歴のある車を指します。
車を修理した際、修復歴がつくかつかないかには明確な基準があり、事故車にならない場合もあれば、事故車になってしまう場合もあります。
基準を知っておくと中古車購入時や買取時に便利です。
事故車となる基準とは
単に交通事故を起こした車ではなく、事故もしくはその他の要因で車の骨格部分に当たるフレーム部分を損傷し、交換または修理した経歴のある車をいいます。
修復歴とは車の特定のパーツを修理した際、整備簿に記載された修理の記録です。
事故車の定義は自動車公正取引協議会、日本自動車査定協会、日本中古車販売連合会が定めた規約で制定されています。
ちなみに事故車といっても車同士の衝突事故やガードレールへの激突事故、横転といった事故に起因するとは限りません。
大雨に見舞われ、車が水没した場合、冠水車として事故車として扱われます。他には沿岸地域でみられる塩害車、雹によってダメージを受けた雹害車なども事故車です。
事故歴に含まれるパーツとは
下記の箇所を損傷して、修理・交換した場合事故車扱いとなります。
・フレーム
・クロスメンバー
・インサイドパネル
・ピラー
・ダッシュパネル
・ルーフパネル
・フロア
・トランクフロア
なお、これらのパーツであっても、ねじ止めを損傷して交換しても修復歴には含まれません。
そのため、事故車を見分ける際、ねじ留めが新しくなっている、色が違うがあっても事故車は限らないので注意が必要です。
事故歴に含まれないパーツとは
下記の箇所は骨格部分ではないため、仮に事故によって修理・交換しても事故車として扱われません。
・フロントバンパー
・ロアスカート
・フロントフェンダー
・ボンネット
・リアフェンダー
・トランクリッド
・リアバンパー
・サイドシルパネル
・ドア
これらはしっかり修理していれば査定に影響することはほとんどありません。
中古車として販売される場合、事故があったとしても修復歴のない車として並びます。事故車扱いではないので違反には当たりません。
事故にあった車に乗りたくないと考えているなら、信頼できるお店を見つけ上で、気になる車について担当者へ入念に確認しましょう。
修復歴の有無は査定の段階で必ず見抜きます。整備簿を見せてもらえば、すぐにわかるでしょう。
少しでも怪しいと思う車は購入しないほうがよかったりします。